こんにちは!
今回はわたしが初めてアメリカの病院に行った時のことを書いてみようと思います。
加入している保険会社やお住いの州や町によってルールが少しずつ違うと思うので、ノウハウ記事というよりは個人的なレポだと思って読んでいただければと思います!
アメリカの病院にかかる方法
日本では腹が痛くなったら消化器科、喉が痛くなったら耳鼻咽喉科…といった具合に、患者が訪れる科目も病院も決めますよね。
しかも診療時間内ならアポなしで行くことができます。
専門科目に直接訪問しているのでその場で解決することが多いです。複雑な手術や内視鏡などの特殊な器具を使用する場合は大学病院や専門機関への紹介状が出されます。
アメリカの病院事情は日本と違い、腹が痛くても喉が痛くてもとりあえずまずはファミリードクターへアポを取らねばなりません。
そしてとりあえずファミリードクターに相談をし、ファミリードクターの投薬や治療で治せそうならばそこで終了。
ファミリードクターだけでは解決が難しそうであれば、眼科や消化器科などの専門医が紹介されるのでまたアポを取って受診しに行きます。
というのが一般的なルールです。
ファミリードクターを決める
ファミリードクターを決めるにあたって、まずは自分の加入している保険会社と加入プランを確認し、保険会社のサイトにアカウント登録することから始めました。
自分の保険会社のサイトの検索エンジンで自分の住所を入れると、自分の保険証で行くことのできる病院とドクター名が表示され、そのうちの一人に電話でアポを取りました。
健康な時にファミリードクターを決めたほうがいい
何かあった時にまずはファミリードクターのところに行かなければならないみたいだけど、しんどいときに保険適用の病院やドクターを探す余裕はないだろうな…!
そう思って健康な時にファミリードクターの最初の受診(メディカルチェックアップ)を受けることにしました。
余裕のある時に信頼できそうなファミリードクターを選び、実際に会って不安なことや家族の病歴、アレルギーについて話しておいて、カルテに記録してもらったほうが安心ですよね。
自分と同じ人種や性別の方が安心
これは個人的な意見ですが、なるべく自分と同じ性別で自分の人種に近いドクターをファミリードクターにしたほうが良いと考えています。
人種ごとに生物学的に構造が違うのは事実です。
何かあった時に共感してもらえる方が心強くないでしょうか?
アジア人が寒さで凍えているような日に半袖半ズボンで歩く白人の方を見てそう思って。笑
そういう吟味?も余裕があるときにしかできないですよね。
電話でFamily Doctorの予約をした
まだアメリカに来たばかりで電話に自信がなかったので、電話は夫にしてもらいました。
夫婦二人で同じ先生に受診していいですかー?というとOKで、およそ1週間後にアポが取れました。
インタープリター
その病院はインタープリターが無料で利用できる病院でした。
インタープリターというのは現地在住の日本人の方が通訳をしてくれる制度です。本物の人が来てくれる場合もあるし、ビデオチャットで通訳してくれる場合もあります。
初めてアメリカの病院に行くという状況だったので、「確かに医療専門用語とかわからないかも!」と思いお願いしました。
ファミリードクターを受診する
こうして、いたって健康ではあるものの、ファミリードクターに会うことになりました。
インタープリターの方がロビーで待っていてくれました。日本人の中年の女性の方で在米歴は10年以上だそう。
見た目は普通の主婦の方というナチュラルな感じ。
病院から「メディカルチェックアップをします」と言われ、健康診断かな?と思っていたのですが、実際に行ったことは以下の通り。
・身長と体重と血圧の計測
・カルテの記入
・破傷風・ジフテリア・百日咳を予防するワクチン(1種類で全部予防するTdap ワクチンというもの)を打つ
カルテの記入が大変
カルテの記入が地味に大変で、”親族に糖尿病患者はいますか?”などと様々な病気の質問に回答する必要があるので1人で行ったら難しかったな…と思いました。
インタープリターさんが横で教えてくれましたが、質問項目があまりにも多く(紙4枚分くらい!)診察室でも引き続き記入をしていました。
ワクチンを打つ
破傷風・ジフテリア・百日咳を予防するTdapというワクチンは、必ず打ってくださいと言われて打ちました。
看護師さんの腕が良いのか、全く痛くなくて感動しました。
バースコントロールの話
上記の作業が終わった後は、ドクターから「バースコントロールはしてますか?」と聞かれ、バースコントロールについて説明を受けました。
バースコントロールとは日本語でいうと避妊とか妊娠計画とかいうのかな…?ホルモンコントロールでもわかりやすいと思います。
日本でもおなじみのピルや器具を膣に入れるもの、3ヶ月ごとに注射を打つもの、皮膚にマイクロチップを埋め込む方法など10個くらい(多い!)の避妊の方法を解説してくれました。
「生理痛も軽減するし、保険適用※でどれも全部無料なので、使ってみてくださいね」とのことで、
絶対使う〜!なんてお得な情報を教えてくれるんだ!と感動しました。笑
わたしは注射も体内に何かを入れるのも怖すぎたので、シールのようなものを体に貼る方法を選びました。
アメリカで避妊パッチ(避妊シール)を使ってみた!使い方と感想レポ
※保険適用かどうかは加入している保険により違う可能性があります
困っていることや世間話をした
そのあと先生に、「困っていることはある?」と聞かれ、わたしは最近眠れないという話をしました。
今思えば異国に引っ越したという大きな出来事のストレスで眠れなくなっていたのでしょうね。
先生は私の話をじっくり聞いていくつかの基礎的なアドバイスをし、日本語対応のカウンセラーの連絡先を教えてくれると言いました。
あとは診察の合間合間に「最近日本から引っ越して来ました〜」とか先生が「わたしここの出身で研修医なんだよ〜」とか和やかにおしゃべりをしていました。
先生は見た目的には私より若い可能性がある(研修医って言ってたし)のですが、たどたどしい私の英語を優しく遮ることなく聞いてくれて、信頼できる先生だなと思いました。
看護師さんが勘違いをして必要のない器具を持ってきたシーンがあったのですが、戸惑う私の顔を見て即判断、その場では看護師さんには「ありがとうございます」と伝え、彼女がいなくなってからその器具を片付けていたのが印象的でした。賢いしみんなに優しい。
資料をもらって終わり
最後に今日打ったワクチンの資料、カウンセリングの連絡先、今日の診察でやったことが記録された用紙をもらって帰りました。
今日の診察でやったことが記録された用紙って地味にありがたいですよね。特にワクチンとか最後いつ打ったっけ?てなりがち。
オンラインシステムが充実していた
さらにわたしがかかりつけにしたこの病院は、いくつかの病院と共同で使っているオンラインシステムを持っているそうで。
そこに登録してアカウントを作ると、なんとPCやスマホから
・病院の予約
・過去の受診で何をしたか確認
・先生にちょっとした相談
・ワクチンや健康診断のスケジュール確認
などができるということでした。
実際に使っていますがとても便利です。
特に英語が母語じゃない人にとっては文字でやり取りできるのはありがたいです。
というか母語だとしても電話よりチャットやメールの方が楽ですよね…!
バースコントロールパッチをもらうはずの薬局に処方箋が届いていなかった時などに、簡単に解決することができました。
インタープリターを使った感想
今回初めての病院でインタープリターさんも初めて利用してみたわけですが、これ以降はお願いしていません。
今回特に「目が痛い」などという単純な状況ではなかったこともあると思いますが、
関係ない方がそこにいると思うとなかなか自分の健康に関するプライベートな話がしづらいことに気がついたのです。
関係ない方どころか、異国で数少ない日本人で同じ土地に住んでいる…となるとまた別のコミュニティで会う可能性もあるので、友達にも言わないようなことをさらけ出すのは難しいかもしれません。
実際に先生にもっと尋ねたいことがあったのですが、ブレーキをかけてしまう自分がいました。
病歴なども聞かれたくない人いるかも
またカルテの質問も色々な病歴について尋ねるものなので、人によっては聞かれたくないこともあるだろうなと思いました。
またカルテの中には性交に関する質問もあったのでこれも他人には言いづらい方もいると思いました。
インタープリターは通訳のプロではない
今回インタープリターの方に来ていただいたものの、先生の野菜し雰囲気やはっきりした話し方のおかげで、先生の言ったことの大筋は理解できたんですよね。
どんなに細かいことでも、先生が発した言葉を全て翻訳してくださるインタープリターさんの方法だと、必要ない情報まで頭に流れてきてしまい、先生とのコミュニケーションの妨げになってしまうことがあったのです。
もちろんインタープリターさんはインタープリター団体の規則に従っているだけで何も悪くはありません。(むしろ一字一句逃さず伝えようとしてて偉い)
ただ、今のわたしには合わなかったなと感じました。
その後もう一度だけ同じ病院に行っていますが、次はインタープリターさんをお願いしませんでした。(病院に必要ないよって言うだけです)
・ネイティブレベルではないけど、1対1の会話ならまあまあできるくらいのレベルの方
・持病を患っているわけではない方
だとインタープリターさんは必要ないかもしれません。
問題はカルテかな。病院にあらかじめカルテ送ってくれない?って聞いたり、早めに病院に行って翻訳しながら記入するということはできると思うけど…
ファミリードクター通さなくていい説
最初に絶対にファミリードクターを通してから専門の先生にかかるのが基本ルール的なことを書きましたが…例外もあるようです。
どんな症状でもまず最初にファミリードクターにかかれと言う病院や保険会社もあるそうですが、そうでない病院・保険会社もあるようです。
ファミドク通さずに直接行った
実際私は目のかゆみや痛みが1週間つづいた時、ファミリードクターではなく別の病院の眼科専門医に電話して2日後くらいにアポを取って受診しました。
眼科に置いてある目を詳しく見る器具みたいなの1つ取っても、ファミリードクターの病室には絶対ないじゃん!目なんてどう考えても専門医に直接聞くべきジャンルじゃ…?
そんなことを思ったからです。
目って体の中でも替えがきかない特に大事なパーツだから、ファミリードクターを通すと時間だけかかってしまいそうで手遅れになったら怖いと思いました。
ファミドクが休暇中なんてことも
別の病院で診てもらう
夫はファミリードクターの所属する病院の専門医に直接電話をしたら、「まずはファミリードクターに行け」と言われました。
でもそのときファミリードクターは休暇中だったのです。
ドクターの休暇明けを待てないほど症状がひどかったので、保険適用できる別の病院の専門医にアポを取ってすぐに受診していました。(すんなり進んだけど、おそらくこれは特例だと思う)
別の先生に診てもらう
わたしの咳が止まらずさすがに長引きすぎて早く受診したいと思ったことがあります。
その旨を病院のメールシステムで相談したところ、先生から「オンラインで予約が埋まっていても、電話したら空きがあると思うから電話して」と教えてもらいました。
実際に電話をしてみると「あなたのファミリードクターはいないから、他の先生でいいなら今日来てください」と言ってもらうことができました。
余裕があるときに病院&お医者さん選び
ここまで読んでくださりありがとうございました。
わたしはアメリカで生まれ育ったわけではないからここでの常識はわからないし、まだここにきて日が浅いので非効率的なこともたくさんしているかも。
だから、今回ここに書いたことがすべての人に当てはまるとは限りません。
でも、何もわからずとにかく病院に行ってみた日本人の記録として楽しんでいただけたのなら、すこしでもヒントになることがあったならば、うれしいです!
幸いにもまだ大病は患っていませんが、ファミリードクターを設定したことで「何かあったらあそこにいるあの先生に相談すればいいんだ!」という安心感があります。
ぜひ時間や体力があるときに行ってみてください。