アメリカで避妊パッチ(避妊シール)を使ってみた!使い方と感想レポ

今回はアメリカで出会った避妊パッチ(避妊シール)のことを書こうと思います。

現在まだ使い始めて2ヶ月(2箱)で3箱目に突入したところです。

追記:5か月使用したのでレポ追記

避妊パッチ(避妊シール)とは

避妊パッチ、(英語ではbirth control patchと言う)は、ホルモン避妊法の一種だそうです。

シールのようなものを肌に直接貼ることで肌から体内にホルモンを吸収させます。(未来感)

こうすることで排卵がなくなり子宮内膜が厚くなりません。(=仕組み的に妊娠しなくなります)

もちろんパッチを使うのをやめたら妊娠できる体に戻ります。

避妊パッチはそんなすごいシール!

避妊パッチとの出会い

アメリカでは日本と違って調子が悪くなったらどこでもいいから病院に駆け込む…ということはしません。

まずはかかりつけ医を決めて、何かあったらまず最初にそのお医者さんに相談して、それから専門医のもとに行くというシステムです。

ちなみにかかりつけ医は自分の加入している保険のサイトから近くの病院を選び、プロフィールを見て決めました。

わたしはアジア人女性なのでアジア系女性医師にまかせたいと思い、該当する方に面談のアポを取りました。

 

最初の面談では体重測定、過去の病歴を伝える、などといったことをします。

その時にお医者さんが「birth controlに興味がある?」と言ってさまざまな避妊の方法が載った紙をくれたのでした。

その方法の中には、肌の中に直接ICチップを埋め込むもの、膣にリングを入れるもの、子宮に器具を入れるもの、日本でもおなじみの錠剤タイプ、そしてシール状のものを貼るタイプなどがありました。

そしてそのすべてが私の加入している保険の適用範囲らしく、

「全て無料で使うことができるから使ってみては?合わないと思ったらどんどん次の方法を試してもいいし。興味がある方法があれば教えてくださいね」

とお医者さんに言われました。

 

birth controlというと避妊だけを思い浮かべがちだけど、ホルモンの量が調節されることで生理時の経血の量や痛み、PMSが解消されることもあるとお医者さんが言っていたので、わたしは俄然興味を持ちました。

病院の帰りには10個以上の避妊方法(シールとかICチップとかピルとか)が書かれた表を渡され、テンションが上がったよね。

「えっこれもしかして突如ポーンとやってきた生理痛との別れ???」みたいに思ったんです。笑

避妊パッチを使うことにした

わたしの生理痛の状況は

・腹痛があるけどロキソニンを飲んで2日間耐えればなんとかなる(逆に言えばロキソニンなかったらその2日が無駄になります。イブとかバファリンは効かない。)

・生理前の精神が不安定(ささいなことで泣きわめきがち)

というかんじなので、耐えようと思えば耐えられるものだったけど、保険適用で無料だし毎月のこの症状が治まるならラッキーすぎるから何かしらは使ってみたい!と思いました。

自宅に帰りお医者さんにもらった表を読みながら1つ1つ避妊の方法を調べたところ、導入時に痛みがあるものと飲み忘れそうな錠剤の避妊薬を除外したら、残ったのは避妊パッチだけでした。

ちなみに痛みがあるもののなかには、腕にICチップ入れるやつとか膣にリングやら銅やらを入れるものでした。(ICチップは知らないけどリングや銅は日本でも使えたと思う)

避妊パッチを処方してもらうまでのプロセス

アメリカにはPCやスマホで医師の診察を予約したり、医師に処方箋を書いてもらえるという画期的なシステムがあり、後日そのサイトを通してお医者さんに処方箋を書いてもらうようにお願いをしました。

事前に最寄りのドラッグストアを伝えておいたので、そこにお医者さんが処方箋を送ってくれます。

後日そのドラッグストアの薬剤師さんのところに薬を取りに行けば良いだけです。(必ず身分証明書持参で!)

私が使っている避妊パッチ

現在、唯一FDA(アメリカ医療機器認証)に認定されている避妊パッチがこのXulaneというものだそうです。

一箱で一ヶ月分です。

 

箱を開くと

・カレンダーとパッチの袋に貼って、貼り替えタイミングなどを覚えておくためのシール(親切)

・パッチ(3袋)

・説明書

が入っています。

シールはこんな風にパッチに貼ります。

正直、たった3つしかないから間違えるも何もないのでは…?と思ったけど一応貼っています。

シール自体はこんな感じのものです。

避妊パッチの使い方

一番最初に避妊パッチを導入するとき

説明書によると2つの選択肢があるみたいです。

1.First Day Start

生理が来てから24時間以内にパッチを身体に貼ります。

この曜日が毎週パッチを張り替える曜日になります。

2.Sunday First

生理が来てから初めての日曜日にパッチを身体に貼ります。

多分説明書の意図するところは、平日だと忘れちゃうから日曜日に設定したい人が多いでしょ?ってことだと思います。

他の曜日にも設置することができるのだと思います。

避妊パッチの貼り方

写真付きのわかりやすい説明書が入っていました!

パッチの裏紙は2つに分かれるので、一度もペタペタした面に触れずに身体に直接パッチを貼ることができます!

清潔で乾いた肌に直接パッチを貼り付けます。

貼って過ごしているとだんだんこの表面のロゴが消えていきます。これが仕様なのかどうかは謎。

避妊パッチを貼る場所

パッチを貼る場所は腕でも肩でもお腹でもお尻でも背中でもいいけど、

胸・衣服とこすれる場所・傷口・先週と同じ場所には貼り付けないでね!と書いてあります。

避妊パッチを取り替えるのはいつ?

カラフルすぎて逆にわかりにくいんじゃ…?という図になっちゃったのですが、

上の図のように一番最初に貼ったパッチのあと2週間はパッチを取り替え、

3つ目のパッチを一週間つけたあとはパッチを取り替えず(つまり肌には何もつけずに)過ごします。

避妊したいうちはずっとこれを繰り返します!

避妊パッチに関する気になること

生理は来なくなるの?

毎月パッチを貼っていない週に出血がありますが、これは正確には通常の生理の出血ではないようです。

ホルモン避妊法を使用している間、毎月出血があったとしても、それは正確には「生理」ではありません。ホルモンレベルが自然に低下した時に起こる生理とは異なり、避妊による出血は「消退出血」と呼ばれ、通常ピル、パッチ、リングを使用している間の1週間の休薬期間に起こります。

Fit bit公式サイト”ピル、子宮内避妊器具(IUD)、避妊パッチなど:数ある避妊法を理解しましょう”

使ってみて思ったのは、色はこれまでと変わらず血液そのものですが、少し粘性があって確かに今までのとは違う感。

コンドームは必要なくなるの?

体内からホルモンをコントロールしているのでコンドームがなくても妊娠はしないのですが、性感染症までは防げないのでコンドームは絶対につけたほうが良いそうです。

実際に避妊パッチをつけてみて

まず最初に、わたしの避妊パッチを使う前の生理について簡単に書きます。

・生理前はヒステリックになりがち

・2日目と3日目は腹が重苦しくロキソニンを飲まずにはいられない

・2日目〜4日目が出血量のピーク。1日に5回以上はナプキンを取り替えないとナプキンがすぐに真っ赤になってしまう

・レバーのような血の塊が出てくることもある

経血が少なくなった

結果的に避妊パッチを使って楽になったことがあったのですが、その最たるものがこれ。

経血がすくな~~~い!!!

生理の経血の正体って、不要になった子宮内膜のベッドですよね。

ホルモンを調節すると子宮内膜が厚くならない→ドバッと血が出ることがなくなるらしいのです。

 

そして生理とは区別される”消退出血”なるものですが、

私の場合はパッチをやめた翌日に、”通常の生理の最後の2日間くらいの量”の出血がありました。(つまり少ない)

日を追うごとに徐々に出血量が多くなっていくのでこの点は通常の生理に似ているなと思いました。

でもマックス量の出血でも通常の生理の時の量に比べたらかなり少ないので、ナプキンを変える回数も減ったし漏れを心配する必要もなくなりました!

この時に出てくる血の色も濃度もニオイも通常時に比べ非常に薄く、不快な気持ちになりにくいです。

とにかく今まであふれ出しそうなくらいドクドクと流れ出ていた経血が、急に少量の赤い粘液になったってかんじです。

生理前の不安感は特に変化なし

生理前の不安感は今回は普通にありました。

ただこの避妊パッチを利用してまだ2ヶ月が経過したばかりなのでこれから変化があるかもしれません。

5か月たった今は、生理(というか消退出血?)の前に強い不安を感じることはなくなったし、そんな事実があったことも今の今まで忘れていました。

2~3日目の腹痛は軽減

ただし!!!出血が始まってからの腹痛はなくなりはしませんでした。

ただ2日目と3日目にあった痛みが2日目だけになったし、ベッドに横になりたくなるほど強い痛みではなくなりました!

追記:5か月たってもやっぱり毎週2日目か3日目あたりは腹に鈍痛が来るし、ロキソニンは飲みたくなります…。

ここは非常に残念ですね。私の生活習慣の問題かもしれないけど;

生理前のニキビも変化なし

これも利用してまだ2ヶ月が経過したばかりなので、なんとも言えないのですが、パッチを利用して2回目の生理前はいつもどおり顎に大きなニキビができてしまいました…!

追記:ニキビができたのはこの時だけでそれ以降は全くできませんでした~!そんな事実があったことも今(以下略)

パッチは不快じゃない?

耐えられないほどのかゆみではないけど、パッチを貼っている箇所はやはり少しかゆみを感じます。

また、胸に近い肌が薄いところに貼ったときは、はがしたときにそこの皮膚が赤くなっていました。(その他の部分なら大丈夫だった)

四六時中気になっちゃう…ということはなく、たまにふとかゆいかも?と思うくらい。パッチに日常を侵食されることはなかったです、ここ大事。

敏感肌の人だと腫れたりかぶれたりする可能性はあるかも…な使用感。

パッチ貼り変えるの忘れない?

デスクの上に置いてあるカレンダーやスマホのカレンダーにパッチ貼り替えやお休みの予定を書きこんでいるのですが、今のところ忘れたことはありません。

カレンダーの横にパッチの箱を置いているのも、防止策になっている気がします。(カレンダー見て気づいたらすぐ貼り替えられるから)

曜日固定なので意外と忘れないです。いまはカレンダーに書くことすらしていません。

ひとつ言うと、保険適用だから毎月必ず「薬局の自動応答サービスに電話してパッチを取りに行く」ということをしなければなりません。

こっちのほうは忘れがちでいつもギリギリに慌ててやっています。

***

こんなに便利で心身ともに負担の少ない避妊方法(生理痛軽減方法)があるなんて驚きました!

しかも保険適用とか!!!

アメリカは女性の身体を大切にする姿勢とか女性の自立度が日本とは全然違うっていうことですかね…。

生理痛に苦しむ女性や避妊に非協力的でないパートナーを持つ女性、性産業で働く女性がこれによってどれだけ助かるでしょうか。

生理痛対策でピル飲んでたことありますが、高額だし(月3000円払ってた)処方してもらうのも面倒すぎるし、何より忘れるという三重苦だったから…!

いやわたし選んで女に生まれてきたわけじゃないのに肉体的、精神的、金銭的にボコられすぎでは?と思ってしまうよね。

忙しくて産婦人科に行けない人が多かったり、女性の権利がないがしろにされがちだったり、性犯罪が日常的なところにある日本にこそ導入してほしいと思いました!

てか避妊パッチを作っている会社は日本に鬼営業してくれ!

もちろん、鬼営業だけでなく日本の女性がここの格差を何とかして~って主張していくことも不可欠だとは思います。

余談ですが、生理用品も増税っておかしいという声が上がっていますね。

ドイツでは本は税率7%なのに生理用品は19%という日本以上に意味不明な状況なのですが、女性の2人の起業家がタンポンを詰めまくった箱をつけたムック本を作り「これ本だから税は7%だよ!」と売ったそうです。賢さの極み~!

というかドイツでもまだまだそんな状況なのですね。ちなみに三大珍味のキノコのほうのトリュフは7%らしいことを知った時ブチギレそうになりました。

話がそれましたが、

わたしは今後も避妊パッチを使っていくつもりです。

今後何か変化があればここに追記していくつもりです。

ここまで読んでくださりありがとうございました!

 

※ここに書いてあることはあくまでも私個人がお医者さんの話を英語で聞き(つまり完ぺきではないです!)、英語の説明書を頑張って読んだ情報(つまり完ぺきではないです!一応日本の病院の説明サイトとかも読んだけどそもそも日本語の避妊パッチの情報少なすぎて。)で構成されているので、実際にこれらを使おうと思ったら、お医者さんの話をしっかり聞いたり付属の説明書を読み込んだりしてから使ってくださいね〜!